エスペ戯言6

・マクスウェルの衰退

マクスウェルの結成についてはかなり昔、神話の時代から始まっております。

で、そこから今に至るまで様々な被験体が生まれたわけですが

とりわけ1~10までの初期の被験体が非常に強力となっています。

ふつうこういうのは後期になれば性能が上がるはずなのに、なぜ初期型のほうが強いのか?無論、これにはちゃんと理由があります。

理由はこれら初期シリーズの10体には第0被験体から得たオリジナルのデータがあるからです。

まず、創始者であるガルムが魔王の妹であるシスターリリスを手に入れます。ここから彼の欲望が本格始動したと言っていいです。

シスターリリスはその全身に神祖の魔王アルトサウディウスの血と肉と呪いを受けています。しかも、彼女自身はそれらを完全に取り込むために仮死状態となり休眠中です。

いわば彼女にはオリジナルの魔王の血肉は勿論、呪いもたんまりあります。

更にアルトサウディウスは神王クレイムディアの息子なわけですから間接的に神王の血肉も受け継ぎ、神王が持っていた干渉者の力もあるわけです。

まあ、そんなこんなでマクスウェルは最初からオリジナルの魔王の力そのものを手に入れていたので、そこから生まれるレプリカとかも限りなくオリジナルに近いものだったのです。

その証拠に、彼女をベースに生まれたのが第1被験体のアバドーン。

アバドーンが生まれる元となった魔王の血肉や呪いは、このシスターリリスから剥ぎ取ったやつがベースですね。まあ基本はアルトサウディウスのレプリカと言っていいですが、こう考えるとシスターリリスアバドーンの母親とも言えなくもないですね。

これも前にどこかで言ったと思いますがもしアバドーンとシスターリリスが出会ったら、シスターリリスアバドーンを弟としてとても可愛がると思います。

閑話休題

続くその後も手元にあるシスターリリスを研究しながら、この世界にある他の力を色々再現していったのです。

しかも幸いなことにフォルクスとアークの戦いなどがあり、後からそこを訪れたマクスウェルの研究者がフォルクスの血を採取したりなんだり。

ところが第9と第10被験体を生み出した頃、「そろそろ俺たちでもこのシスターリリス起こしていいんじゃね?」と調子に乗り始めます。

あ、ちなみにもうこの頃になるとガルムさんは飽きてマクスウェルから出ていってます。まあ、それが原因で研究者達が創始者なしで手っ取り早く力を得ようとしたのですが。

で、まあ、結果シスターリリスが暴走して研究所が破壊。

それまでの重要なデータも消し飛んで、彼らはシスターリリスを疑似隔絶空間に封印。

これによってシスターリリスを元にしたいろんな研究や被験体が生まれなくなりました。

しかも、そこで更に当時の第9、第10被験体の反乱。彼らによってそれまでの被験体のデータを破壊されて、もう再現が不可能になります。

なので、これ以後の第11被験体は彼らが自力でレプリカを再現するようになったので性能がガタ落ちになったのです。

ですので、それ以後の被験体はむしろかつての1~10までの被験体の性能に戻すように、それを目標として創生していった節があります。

ちなみに第21被験体でオリジナルの獣システムを持つ人物を捕らえて、そいつを被験体として研究できたのが大きかったです。これは第0被験体以降、初めてオリジナルのシステムを手に入れたので、これによって研究成果が神話時代のものに戻ったと言っていいです。

なので、その次の第22被験体でマクスウェルの念願が叶ったという感じですね。

 

・確定されし滅亡

今見たら確定されし滅亡は二人の人物の手により起こるって書いてありますね…。

てっきり伏せてたつもりが普通に書いてたわ。

やってしまったなー。これ希望の軌跡編とかで「確定されし滅亡が一人の手によって起きると思っていたのか?確定されし滅亡は二人いるのだよ」「な、ナンダッテー!?」って展開するつもりだったのに。

まあ、別にいいか。たまにこういうさらりと重要なことを私は用語辞典に書いてたりするので今更ですね。

そもそも確定されし滅亡自体もネタバレな気も

 

・5つのシステム

エル=ユーナの各五大大陸に施された世界システム

これらはそのまま世界を支えるシステムであり、世界を循環・維持するのに必要なシステム。

というわけでそんな重要な世界システム稼働ポイントを自分メモも兼ねて、改めて紹介。

春の大陸エルフェナにある『再生』を司る漆黒の天宮。

争いの大陸ローにある『破壊』を司る粛清の業火。

雪の大陸フォブリナにある『隔絶』を司る白の聖域。

熱砂の大陸ムーヴェリアスにある『循環』を司る約束の地。

聖地アルアデックにある『隔離』を司る覇王の聖殿。

今更ですけど、隔絶と隔離がなんか似てますね。これ変えればよかったなー。でも、それっぽい単語があんまりうかばないんだよなぁ……今変えるとするならなんだろう……?

アルアデックのは……浮遊?いや全然ピンとこない……。遮断……もちょっと違うしなぁ。

まあ、いいや。

とりあえず一つずつ説明すると、春の大陸エルフェナにある『再生』はその名の通りあらゆる生命、大陸、世界そのものを再生させる重要なポイントとなります。

春剣中では、ここでルティが蘇生し完全復活していました。上記の通り、消滅した大陸すら再生させるほどの世界システムなので滅びの疵受けて瀕死の剣聖なんか、そりゃ復活できて当然ですね。

で、これがあるからヴァイスは一体世界をリセットしても、大陸含めそこにいた人類も再生復活するから計画を進めたわけです。ある意味、5つの世界システムの中でこれが一番重要と言えます。なにしろこれさえあれば実質世界は不老不死みたいなものですからね。

ただこれはあくまでエルドラシルが生み出した世界に限ります。以前にも言ったように本来、この世界に来た人間はよそ者です。その彼らが再生するにはこのポイントとは別のポイントの力が必要です。

それが熱砂の大陸にある『循環』を司る約束の地。正確にはその約束の地の奥にある『魂の海』と呼ばれるものがそれにあたります。

これは現世で死した魂がここに還り、それを新しい魂として利用する循環のシステムです。

これがあるためにたとえ、死して人は新しい命として生まれ変わります。生まれ変わる肉体を『再生』が作り、そこに魂の海から運ばれた『魂』が入り人間が生まれるわけですね。

で、この完璧すぎるシステムに問題がありました。これは後にエスペセイバーでも言及されていますが、この海に落ちた魂はいかなる魂であろうとその海と交わり、循環のシステムとして利用されます。

なので、たとえばそこに神祖の魔王のような純粋悪の魂が落ちれば、たちまちその悪の魂や呪いは魂の海と交わり融合します。Fateで言う第三次聖杯戦争で無色だった聖杯にこの世全ての悪が混じって汚染されたような状態です。

しかも、この世界に「争い」という原罪を持ちこんだ神王や魔王の魂も落ちてるので人々の魂にもそうした原罪が混じってます。

まあこれが春剣作中でヴァイスやティオンが言っていた原罪ですね。

エスペ世界の原罪は、当然ながら地球の原罪とは違います。地球の原罪は良くも悪くも人間が原因みたいなものがありますが、この世界の原罪は人間は完全に犠牲者側ですから。ぶっちゃけ何もしてません。被害者です。

前にも言ったように本来、この楽園に来た人間は穢れない人類だったので、そのまま楽園の中で穏やかに暮らすはずだったのですが……まあ、全部神王と魔王が悪いよね。

というわけで、原罪に汚染された魂だろうと、魔王の呪いを宿した魂だろうと世界システムは容赦なくそれらを再現するので、これが世界から争いが消えない原因ですね。

ぶっちゃっけヴァイスが一番なんとかしたかったやつ。

ただこの魂の海のシステムそのものは悪くないんですよ。むしろヴァイスも認めているようにこのシステム自体はとても素晴らしいものです。これと再生のシステムさえあれば、世界は永劫に続いて人の魂も途切れることはないんですから。

まあ、この辺の結末はのちのエスペセイバーで片付くので、これくらいにしておきましょう。

続いて東にある『破壊』を司る粛清の業火。再生があれば当然、破壊も必要です。これはいわゆる世界を揺るがす存在を破壊するためのものですね。

本来はまずこの粛清の業火が世界の外敵に対して発動し、それを打ち倒します。それがダメだった場合に獣システムが発動するというのがこの世界の本来の守りでした。

まあ、今はその獣システムがなくなったので代わりに剣聖システムが登場しましたが。

なので、本編中で獣システムに完全に覚醒したレイドを粛清の業火が撃ちましたが、上記の説明の通り獣システム>粛清の業火なので効きませんでしたが。

ぶっちゃっけ歴史上もそれほど活躍の機会もないし、破壊のシステムなら他に獣システムや剣聖システムがあるので、この粛清の業火さんについてはちょっとお気の毒な感じですね……。いやまあ、大陸ふっとばすほどの力あるので普通にすごいシステムなんですが……。

次は北の『隔離』の白の聖域。

ご存知ヴァイスが封印された空間と、春剣中ではフォルクスを閉じ込めました。

作中の活躍を見てわかる通り、フォルクスですら抵抗できずに封印出来るので、かなり優秀なシステムと言えます。ただまあ、フォルクスの破壊の力の前にはさすがに成すすべありませんが、それでもフォルクス級の相手すら一時的に封じられるのはやはり強いです。

まあ、これも破壊と同じようなポイントとなりますが、あえて対象を保管するという意味でも使えますね。もしかしたら他にもいろんな利用法があるので他のポイントと比べると将来性有望かも。

最後に中央の『隔離』を司る覇王の聖殿、というかアルアデックそのもの。

これは春剣で見せた通り、アルアデックそのものを浮遊、世界から隔離することで世界が滅亡するような事態でも、そこにいる生命や大陸そのものは生き残るという感じです。

いわゆる生存のための最終手段。

これによってエスペセイバーでもこのアルアデックのみ残っており、そこから最後の希望が生まれ、新しい世界へと繋がっております。

なのである意味で希望を残すという意味では、5つの中でも一番重要かもしれません。

 

とりあえずそんな感じで語りました。

本当はもっと他に各ポイントの設定とか、語りたい部分とかあったような気もするんですが、今はこんな感じで。

こうやって見るとエルドラシルは本当に有能な神ですね。世界が存続するためにいろんな機能を世界に与えているのですから。

前にも言った通り、戦闘面においてはおそらくエスペ世界でもダントツで下のほうですが、それを補って余りあるほど世界を存続させる能力はピカイチですね。多分全理の中でも一番と言っていいかも。いや、実際理にヒビさえ入らなければ未来永劫に閉じた世界として楽園として存続出来るので、世界として考えれば間違いなく一番の理ですね。

ただその代わり、彼女を含め世界そのものがこのシステムの枠組みに逆らえなくなるわけですが……(魂の海の汚染とか)

まあ、どんな理も一長一短ですね。