星の伝承記更新

http://espsaver.zouri.jp/page141.html

 

何年ぶりだろう。やっと星の伝承記の最終章を更新しました。

とは言ってもまだこれから最終決戦が残っているのであれですが…。

とりあえずはなんとか!今年中には完結させたいです!というかできるだけ早く!

これさえ終わればようやくエスペセイバーの新世界編に入れるので!

 

というわけでここから先は上記、星の伝承記を含めたネタバレの話でエスペセイバーについてつらつらと書いていきますので、まだ最終章を見ていない方は先に掲載された星の伝承記・最終章を読んでからこちらを読むことを推奨致します。

 

 

 

 

↓以下ネタバレを含んだトーク↓

というわけで星の伝承記という物語はいわば、エスペランサー無印とエスペランサーセイバーの世界を繋げる架け橋の物語となっています。

そのため、星の伝承記では無印に登場した重要キャラクターも登場し、彼らの最後と、無印からエスペセイバー新世界へと移行する際の、その見送り人としての役割もあります。

中でもシェイドの正体については、この星の伝承記でなければ明かされなかったものでしょう。

エスペランサー無印ではあくまでも“こういう正体っぽい?”という伏線だけは張りつつ、彼の正体についてハッキリとは書いておりませんし、無印中に明かす予定はありませんでした(とは言え、今後の無印の作品内で必要があれば明かすかもしれませんが、星の伝承記でのクフィルとの会話でも言ってる通り、彼自身が自分の罪を償って今ある世界を新世界にいるクフィル託すまでは名を捨てシェイド(世界の影)として生きるつもりですが)

星の伝承記本編中、誓いの丘でクフィルと初めてファルナスが出会った時、ファルナスが懐かしそうな顔をしていたのも、ようやく約束を果たせたからですね。

それからファルナスが拾ったミュラーに関しても彼が「生まれた瞬間からクフィル様に仕えるために生きてきました」と言っていたのも、ファルナスがいずれクフィルと出会った際、自分の代わりに彼を守るべくミュラーを拾って育てたからですね。

ファルナスの寿命は理持ちを除けば間違いなく最長と言えるでしょう。神話の時代から新世界誕生間近まで生きたことを考えればゆうに数千歳以上で、これは標準的な理持ちの寿命に匹敵し、むしろよくぞそこまで生きたという感じですね。

 

ということでここからは前回語った理についての更なるトーク。

最終章にて登場しましたエルドラシル。そして、本編中に語ったエルドラシルの寿命について。

前回、エルドラシルは不老不死に近い理と言いましたが、それは間違いありません。彼女は外部からの介入をされなければ寿命で死ぬということはまずないはずの特異な理です。

ではなぜその彼女に寿命が訪れたのか?それは最終章のあるシーンでもありました。人との接触ですね。

彼女自身が遠くから人を観察する分にはまだセーフだったかもしれませんが、本編中シェイドが語った、エルドラシルとファルナスの邂逅。あれこそがエルドラシルが寿命を持ってしまった一番の要因です。

あの後、何度かの邂逅をしてエルドラシルはファルナスに対して人が抱く感情を抱き、ファルナスもまた彼女に恋をし、いっときですが結ばれます。

その後、白い子が生まれますが、その直後にファルナスは自分が犯した罪の重さを知ります。

それが寿命を持たなかったはずのエルドラシルの理に自分が傷を入れたこと。

エルドラシルは人間らしい感情や想い、あまつさえ子を持ち、自身が家族を持ちそれに深い情を抱いてしまいました。

それは世界のみを想い、機構やシステムとして過ごすべき彼女にあるまじき行為。個人への感情を抱いてしまったこと。

前回語った、理持ちが人間相手に全力を出せないのと同じように、彼女は自身の理を否定するような行為を抱いてしまったのです。

このため、彼女の理にヒビが入り、それが原因として遠い未来、彼女の世界やシステムが寿命で朽ち果てることとなりました。

ファルナスはこれに気づき、彼女の下から去り、無論子供も連れて行きます。

そうしてまたエルドラシルが再び世界の機械として戻るようにしたつもりでしたが、これも本編中に語ったとおり、一度感情を覚えてしまえば、離れてしまってもずっとその感情に苛まれ続けることとなります。

これがシェイドが春剣中でも語った彼の罪であり、言ってしまえばシェイドこそが世界に寿命を与えてしまった罪深い存在とも言えます。

 

そして、その後、星の伝承記本編に登場しました新世界を作った名も無き少女。

彼女こそがエルドラシルに代わる新世界の女神であり、世界の礎、彼女の誕生についてはエスペランサーリプレイ・世界を繋げる者にて登場しております。

さて、彼女とエルドラシルとの大きな違い。それはなんといっても上記に書いた“人との繋がり”です。

名も無き少女もまた理を持つ存在なら、人と接すれば理に亀裂が入るのでは?と思う人もいると思いますが、実はそれは理の種類によって異なるのです。

エルドラシルなど特異な理の場合は、自身の機構が第一なので、当然人と交わって、個人に感情を抱くようになればそれは理の亀裂につながります。

しかし、世の中にはそれとは逆の理も多数存在するのです。

たとえば、世界を繋げる者で登場した「守護」の理。これは他人が前提の理であり、むしろ他人が存在しないと発動そのものが行えません。上記のエルドラシルと異なり自分ひとりでは発動できない理ですね。

そして、名も無き少女の理もこれに属します。

彼女の理は「安寧」。それは人々を慈しみ、幸せを願い、優しい世界であって欲しいもの。

つまり世界中の皆が彼女にとっては理の対象となり、彼女の場合世界中の人と触れ合い、慈しみを覚えることでその理が成長していくと言っていいです。

このように理といってもその成長や在り方、亀裂や摩耗の仕方も理によって様々です。

ちなみにクレイムディアの統治も人を統治するのが前提ですが、その中で誰かひとりに対して個人的に感情を覚えれば彼の理もエルドラシル同様に劣化します。

無論、クレイムディアはそれをわきまえていたので、自分の息子たちにすらあのように非道に徹していたのです。彼が神として優秀な理由はここら辺にもありますね。少なくとも彼に関しては自分の理を劣化させるような自滅行為はしないでしょう。

 

とまあ、語りたいことはまだまだあるのですが、とりあえず今回はここまでということで。

また次回、エスペセイバーの設定を踏まえたお話しでも徒然としていこうかと思います。